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日本全国に木は何本あるのか?
フェルミ推定で考えて、実際の統計と比べてみた
「日本って、いったい何本くらい木があるんだろう?」
森が多い国だとは思うけれど、
“何本?”と聞かれると、急にピンとこなくなりますよね。
こういうときに役立つのが、
ざっくりと考えて全体像をつかむ フェルミ推定 です。
今回は
- フェルミ推定で日本の木の本数を考えてみる
- そのあと、実際の統計・研究結果と比べてみる
という流れで、「どれくらいズレるのか?」まで見ていきます。
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まずはフェルミ推定してみる
日本の森って、どれくらい広い?
日本は、実は世界でもかなりの森林大国です。
- 国土の約 3分の2 が森林
- 森林面積は 約 2,500万ヘクタール
ここが今回のスタート地点です。
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1ヘクタールに、木は何本ある?
次に考えるのは
「森1ヘクタールに、平均で何本の木があるか?」
これは場所や森の種類でかなり変わります。
- 植えたばかりの人工林 → 数千本
- 成長して間伐された森 → 数百本
なので今回は、間を取って
> 1ヘクタールあたり 約1,000本
という、かなり素直な仮定を置きます。
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森林だけで考えると…
- 2,500万 ha × 1,000本
- = 約250億本
この時点で、
「思ったより多い…」と感じる人も多いはず。
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森以外の木も足してみる
もちろん、日本の木は森だけじゃありません。
- 果樹園のりんご・みかん
- 農地の防風林
- 街路樹や公園の木
- 家の庭木
ただし、数としては森林に比べるとかなり少なめです。
ざっくりまとめると…
- 農地・果樹園: 約1億本
- 都市部(街路樹・庭木など): 数千万本
森林の250億本に比べると、誤差レベルですね。
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フェルミ推定の結論
全部まとめると、
> **日本全国の木の本数(フェルミ推定)
> → 約250億本**
これが、ざっくり出した答えです。
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じゃあ、実際の統計ではどうなの?
ここで「答え合わせ」をしてみます。
実は、日本全国の木の本数を
最新データと解析で推定した研究があります。
その結果は――
> 約210億本
フェルミ推定の250億本と比べると、
- 差は 約40億本
- 割合でいうと 約20%のズレ
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このズレ、どう見る?
フェルミ推定って
「大ハズレしない」ことが一番の価値です。
今回の場合、
- 桁は完全に一致
- ズレは2割程度
かなり優秀な部類と言えます。
ズレの原因もシンプルで、
- 1ヘクタールあたり1,000本 → 少し多めだった
- 実際は平均 800本前後 だった可能性が高い
というだけ。
もし最初から800本で計算していたら、
- 2,500万 ha × 800本
- = 200億本
ほぼ実測値ピッタリになります。
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フェルミ推定の面白さ
今回やってみて感じるのは、
- 数字を「覚える」より
- 数字を「作ってみる」ほうが、記憶に残る
ということ。
「日本には木が210億本あります」
と聞くよりも、
> 「森の広さ × 木の密度で考えたら、
> あ、これくらいになりそうだな」
と思えたほうが、
世界の見え方が少し変わります。
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まとめ
- フェルミ推定: 約250億本
- 実際の研究推定: 約210億本
- 誤差は 約20%
「ざっくり考える」だけでも、
意外と現実に近づける。
そんなフェルミ推定の楽しさを、
身近なテーマで感じられる良い例でした。
次に森を見たとき、
「この中に何本くらい木があるんだろう?」
と考えてみると、ちょっと面白くなるかもしれません。